ANA MOURA
13日、アナ・モウラの公演に行くことができた。武蔵境にある武蔵野スイングホールというところ。定員180人のこぢんまりしたホールだ。
ファドのコンサートは、客の平均年齢が概して高いが、今回はまた一段と高いように見えた。武蔵野文化事業団というところが主催しており、その友の会的な地域の人たちが多く集まったのではないだろうか。
アナ・モウラは始めマイクを口に近づけて歌っていたので、こいつ声量ないのかなと思っていたが、さにあらず。最後には「普段私たちははファド・ハウスというところで歌っています。そこではお客さんのすぐ近くで歌っています」と言って、マイクなしで歌った。立派な声量であった。
ギター(ビオラ)のジョルジュ・フェルナンドは、最晩年のアマリア・ロドリゲスのレギュラー・ギタリストだった重鎮。イケメン・オヤジで、ポルトガルでは彼がウインクするとマダムたちがイチコロらしい。自ら新曲を2曲歌った。
ギターラは18歳のアンジェロ・フレイレ。子供のころからファドも歌うわギターも鳴らすという、どうしようもない悪ガキで、といのは冗談で、数々のコンテストで優勝している新進気鋭。腕もいいし、舞台でのふるまいも堂に入ったものだ。
今回はベース・ギターも加わっていて、これまた重鎮のジョゼ・エルミーロ・ヌネス。大柄で武骨な雰囲気が、舞台に一層の厚みを与えている。
今回のステージは、ホールが小さめであることもあってか、力み過ぎることもなく、落ち着いて丁寧な仕事を積み重ねてくれたと思う。ぜひ、また来日してほしい。
演目(プログラムから)
Gitarra
Fado menor
Mouraria
Sou filha das aravas
Sou do fado, Sou fadista
O fado da procura
Azenha Velhinha
Casa da Mariquinhas
O Marceneiro
Bailinho à Portuguesa
Fado Magala
Por umm dia
Barco Negro
Loucura
Canto o Fado
演奏後、観客の一人が花束をあげた。K氏である。しかし花束贈呈は彼一人。もし彼がいなかったら、花束なしか。外国から遠路はるばる来ているのだから、主催者はせめて一つ用意しておいてもよかったのではないか。気が利かないなあ。